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絵本「そらくんとひこぼし」ができるまで

絵本「そらくんとひこぼし」ができるまで

 

チャイルドブック社から発行されている「みんなともだち」に、「そらくんとひこぼし」という短いお話絵本を描きました。

七夕に関するエピソードで、ある日そらくんのお家のお庭にひこぼしが落ちてくる(!?)という衝撃的な場面が特徴です。

 

短冊に「ひこぼしに あえますように。」と書いたそらくんのお願いが思わぬ形で叶うことに。そしてひこぼしにとってもはじめての経験が待っています。

 

 

私には現在16歳と5歳の娘、息子がいるのですがかなりの年の差のために特に絡むこともなく、どちらも一人っ子状態で育っています。。そして二人共小さな子よりも断然お姉さん、お兄さんが大好き!もちろん同い年や年下の子と遊ぶのも大好きなのですが、年上の憧れのお姉さん、お兄さんが現れると背筋がぴん!と伸びて、いつもよりすっと大人びた感じになるんですよね、笑。

 

物語のそらくんも、年上の「ひこぼし」のことを「憧れのお兄さん」のように慕い遊んだりするのかな、と想像しながら物語を仕上げていきました。

 

 

 

 

 

絵本の制作過程

 

今回ラフを見直していると、最初は「憧れのお兄さん」ではなくて、同じくらいの背格好の「ひこぼし」を想定して描いていたようでした。

 

 

チョコレートも金貨型のチョコを提案していました。(本作ではキャンディー式包装のチョコ)

 

 

最初のラフは、彦星が庭に落ちてきて驚愕の表情をするというそらくんのダイナミックな構図だったようです。

 

 

迎えにきたかささぎたちも、なんだかすっとぼけた感じでかわいい。。

 

 

これらはもちろん私が描いたものではあるのですが、日々の仕事や家事に追われているうちに「old」とかかれたファイルに入っているものの、ブログを書くという目的でもないと見直さないのでもうまったく別の人間が書いたような、ほとんど忘れ去られたような初期のラフとなっています。

 

今回「ブログを書く」という作業で見返すことができて、過去の自分と話しているような感覚にもなれます、よかった^^

 

自分の個人のプロジェクトならさっと考えてさっと(InstagramやTwitterで)発表してしまうのだろうけども、いくつか案をだして編集さんデザイナーさんと話し合い、何度も試行錯誤しながら最終形態まで持っていくのはやはりとても楽しい作業です。

 

そして練りに練った今の作品のほうがずっとブラッシュアップされていいと思います。一人ではなかなかたどり着くのが難しいでしょう。

 

絵本を作り上げるって本当に楽しい作業です。ずっと続けられるといいなぁ。

 

 

 

 

こちらの絵本は息子の通う保育園で七夕のイベントとして読んでいただきました。お友達の反応もとてもおもしろくて、こんなにダイレクトに感想を貰えるのは作家冥利につきるなぁと胸がいっぱいになります。子どもたちに喜んでもらいたいと数ヶ月かけて作り込んだのですから!

 

みんなにもらった意見をもとに、また次の作品につなげていけたらと思います。

 

 

 

 

4年後に叶えた絵本作家になる夢

 

娘は今年16歳になるのですが、当時シングルマザーだった私は小学校学童送り迎えのとき、自転車の後ろの娘に考えている絵本の内容をよく話して帰っていました。

それから自分の夢は娘が小学校を卒業するまでに「絵本作家になること」と固く決め、娘にも話していました。

 

シングルマザーってちょうど10年前は今より認知が低く、孤独で、毎日全力でがんばっているのに空回りして、何かと戦っているような、かと思えば怯えているような、心の波風が高い状態だったんですね。しっかりしないといけないのに、いつも不安定。(もちろんしっかりしてる方もたくさん知っています!)

 

「それでママ、このお話はいつ本になるの?」

 

という娘の質問に答えれなかったことを今でも覚えています。娘との約束を果たせない自分がなんだか悲しく、惨めにも感じていました。

 

娘は小学校、中学校、現在では高校生となりましたが、この年になってあのときの夢が叶うこととなりました。しかもかなり突然に。残念ながら娘はもう絵本を読む年齢ではありませんが。。

 

もしもあの時の自分に伝えることができるなら、ちょっと遅いけどあと4年後、あなたの夢は叶いますよと教えてあげたい。そしてそんなに焦らなくてもがんばらなくても子供は普通に育つし、もっとリラックスして肩の力を抜いて楽しんで暮らして、といいたい。なんなら世の中のシングルマザー全員にいいたい!

 

 

最初の絵本「およいでいえにかえりたい」では、娘を送り迎えした通学路の写真をたくさん撮影して、スケッチして仕上げていきました。

 

 

 

 

当時私は人よりも何倍も娘のことを気にしていましたから(気合が入りすぎていました。)、重い荷物がある日や、遠足の帰りなどは必ず迎えにいっていました。

今思えば、そんなにがんばらなくてもいいのに、どこかで絶対に母子家庭だからって娘に孤独な思いをさせてはいけないと思っていたんですね。

 

けれど私もスーパーの荷物で両手が塞がって、パソコンでリュックも重く、そんな母をみて娘は頼もしく、

 

「自分で持てるよ!」

 

とこのなぎちゃんのようにたくましく、重いランドセル、重いあさがおをかかえて汗をかきかきのっしのっし歩いていましたっけね。

 

今では高校生の娘はたくましく育ち、9月からのカナダ留学に向けて一人で淡々と準備を進めています。あまりにもあっさりと大きくなり、高校生なのに親元から離れ(10ヶ月だけだけど)そういうものも自分一人で決めて、すごいなぁと思います。

 

息子は現在5歳で、マレーシアと日本の保育園をいったりきたりする日々を過ごしています。こちらも上の娘のようにすぐに大きくなってしまうんでしょうね、ちょっと寂しいです。

 

ところで私の子育てはちょっと変わっていまして、幼い頃から多様性にふれる経験をたくさん持たせる、が大きなテーマとなっています。ここらへんはまた記事にします、いつか。

 

 

 

 

 

 

 

あなたの七夕の願いは叶いましたか?

 

お願いはすぐに叶うと考えず、あせらずじっくりと、待つのもよいかもしれませんね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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