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シャチハタ100周年 × Kanako Okamoto展

シヤチハタ100周年 × Kanako Okamoto展

 

 

「色とカタチ、“しるし”の世界」について

 

2025年4月12日から5月12日まで、マレーシア・クアラルンプールにあるPublika内の「GAN-NEN-DO」にて、絵の展示を開催します。

タイトルは、
「シヤチハタ100th × Kanako Okamoto 展 ― 色とカタチ、“しるし”の世界 ―」

この展示については、これまでインスタグラムでたくさん思いを綴ってきましたが、ブログにはまだきちんと書いていなかったので、ここに改めてまとめてみたいと思います。

 

 

 

 

展示までの経緯

 

寒い寒い12月に、日本でご連絡を頂きお打ち合わせさせて頂きました

 

最初は

 

マレーシアで?

お蕎麦屋(元年堂)さんで?

シヤチハタさんと、絵の展示?

 

とぽかんとしてしまいました。

 

日本でもあまり展示をやってこなかったのに、異国の地で展示をするというのが何かものすごいことのように思えたんですね。

 

しかし私が描く絵のカラフルさがシヤチハタさんのインクの幅の広さのよう、といわれて俄然やる気に満ちてきました。初回でしたが、その場でワークショップの提案もさせていただいたかと思います。

 

それから何度か日販のひらくさん、シャチハタさん、元年堂さんと打ち合わせを日本と現地マレーシアでかさねつつ、猛烈な速さで絵を描き、失敗したり、絵を飾る台もつくり、美味しいお蕎麦を食べ、現地のママ友をたくさん巻き込んで手伝ってもらって企画を構成していきました。

 

 

 

特に同じコンドミニアムのママ友、すぱなちゅファミリーのぱなちゃんには毎朝息子を学校に送り出した平日朝11時から自宅に来てもらい、額装や絵のスキャン作業、ワークショップの準備を手伝ってもらいました。偶然彼女も絵を描く人だったのでとても楽しく作業が進んだのはラッキーでした。すごい量の仕事だったので、これらを1人でやるのは絶対に不可能だったし、絵を描く人だからこその繊細さも備わっていて細部まで気を使ってもらい素晴らしい仕上がりになったと思います。

 

ぱなちゃん本当にありがとう!

 

 

 

 

 

“しるし”にこめた思い

 

私は子どもの頃から、「私はここにいるよ」と言いたくて、ずっと絵を描いてきたように思います。
それは、誰かの評価のためではなく、自分自身の存在を確かめるような行為でした。

 

実際日常的にだいたいいつも絵を描いています。もしも絵を描くことができなかったら私はどのように自分自身を保てばよいのか、日々を過ごせばよいのかわからず途方にくれてしまいます。30歳から描き始めたのですが、それ以前の記憶は絵を描くようになってからに比べるとだいぶ薄いように感じます。どのように自分を表現してよいのか、存在感を確かめればよいのか、まるでゴーストのようにふわふわ浮いたような感覚でした。「絵を描く」という行為が私に地に足をつけてくれ、「ここにいてもいいよ」と語りかけてくるような、そんな魔法みたいに素敵な行為なのです。

 

 

絵が完成すると、かならず絵の端っこにサインを書きます、まるで自身のハンコのように。

 

スタンプという道具は、日常の中でポンと押す小さな動作の中に、名前や責任、気持ちや記憶など、いろんな“しるし”を残してくれるもの。


それが100年も続いてきたという事実に、静かだけど強い力を感じました。

だからこそ今回は、「色とカタチ、そして“しるし”」をテーマに、自分の視点から世界を描いてみたいと思いました。

日本では当たり前にある「しるし」の文化。ここマレーシアの人にも受け入れられるといいなぁと思います。

 

 

 

 

展示内容について

 

展示では私の子供の頃の物語である絵本「およいでいえにかえりたい」から生まれたあさがおの女の子や水の作品に加えて、シヤチハタさんのインクパッドを使った作品も登場します。

 

シヤチハタさんの商品をたくさんいただいたときからこれを使って作品ができないかな、といろいろ試していました。素晴らしいプロダクトばかりなので、今後もさまざまな作品を展開していきたいです。

また、南国のフルーツ、水の中のような浮遊感、重力から解放されるようなイメージも、絵の中に込めています。

 

 

ワークショップについて

 

展示とあわせて、4月12日と13日にはワークショップも開催します。

 

今回のワークショップは、一昨年に全国の図書館を巡回した絵本展「およいでいえにかえりたい」で、こどもたちに大人気だった“切り絵あそび”を、Shachihata 100周年バージョンとしてアレンジしたものです。

 

日本の子どもたちは夢中になって楽しんでくれましたが、今度はマレーシアの子どもたちも楽しんでくれるかな?
そして、大人も夢中になってくれるかな?

出来上がった作品は缶バッチにしてプレゼントします、かわいいでしょ。


みんなの笑顔を思い浮かべながら、ワクワクした気持ちでこの企画をつくってきました。

さらに、シャチハタのインクやペンを実際に使って自由に遊べる参加型の作品も、会期中ずっと展示スペースに設置しています。
色とカタチに触れる時間が、訪れた人たちの心に小さなしるしを残せたら嬉しいです。

 

ワークショップの詳細は、また改めてInstagramなどでお知らせしますね。

 

 

最後に

 

今回の展示は、私にとって「これまで」と「これから」をつなぐ、大きな節目になると思っています。


シャチハタの“しるし”が、長い時間をかけて人々の暮らしに寄り添ってきたように、私の絵も誰かの心の片隅にそっと残ることができたら。
そんな願いを込めて、準備を進めています。

 

マレーシアにお住まいの方も、旅行で訪れる予定の方も、よかったらふらりと遊びに来てくださいね。

 

 

✿ 展示概要 ✿
タイトル:シヤチハタ100th × Kanako Okamoto 展 ― 色とカタチ、“しるし”の世界 ―
会期:2025年4月12日(土)〜5月12日(月)
会場GAN-NEN-DO / Publika, Kuala Lumpur, Malaysia
入場料:無料
ワークショップ開催日:4月12日(土)、13日(日)予定(詳細は後日)
体験型展示:シャチハタのスタンプ&ペンを使った参加型コーナーは、会期中いつでも体験可能です。

 

 

 

 

 

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