明治大学での特別講義
明治大学での講演を終えて
今年の6月、明治大学にてゲストスピーカーとしてお話しする機会をいただきました。絵本の担当編集者・Sさんと大学生の前で自分のことを話すという実に貴重な経験をさせていただきました。
資料づくりと夫のサポート
今回の講演は、夫の力なくしては成り立たなかったと思います。ラッキーなことに夫は教員をしているので、資料の作り方から内容の組み立て、時間配分に至るまで、一緒に丁寧に考えてくれました。毎日何度も授業をしている経験を持つ彼は、まさに“この道のプロ”。そのありがたさを改めて実感しました。
Keynoteでの資料づくり
正直なところ、最初は何から始めればいいのかわからなかったのですが、近年はKeynoteというソフトを使うのが一般的だと知りました。写真を多く入れられること、軽快で直感的に操作できることもあり、私にとってとても使いやすかったです。
講演でお話ししたこと
学生のみなさんには、現在の私の活動についてお話ししました。
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日本とマレーシアを行き来しながら制作や仕事をしていること
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マレーシアでのシヤチハタさんとの展示やワークショップについて
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イラストレーターになった経緯
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絵本をつくることになったきっかけや、制作にまつわる苦労
最後には質疑応答の時間もあり、学生の率直な質問に答えながら無事に講演を終えることができました。学生たちがとてもかわいかった^^
振り返りと気づき
こうして講演という形で自分の歩みをまとめると、「私はこれまでこんなことをしてきたんだ」と、あらためて自分自身を見つめ直すことができました。日々の生活に追われていると、過去を振り返ることは意外と少ないものです。でも節目としてまとめてみると、拙くても一生懸命にやってきた自分を少し褒めてあげたくなるような気持ちになりました。
また、これまで未熟な私に仕事を任せてくださった多くのクライアントの方々にも感謝の思いがあふれてきます。これからは私も少しずつ、若い人たちに仕事をお願いできる立場になっていけたら…そして、かつてのクライアントのように大きな心で応援できる存在になりたいと思います。
これから
講演の最後はこんな締め方をしました。
最初から美大を目指していたわけではなく、関係のない大学に進学し、就職してから絵を描く道に入りました。そこから仕事として成り立つまでの道のりは、いばらの道でした。
けれども、私の絵本『およいでいえにかえりたい』に描いたように、どんなに重い荷物(ランドセル)を背負っていても、水の中では自由になれる。想像の中では心が軽く、創造的でいられるのです。
私は水の中を描くことが大好きです。重力から解放されたような気持ちで、学生のみなさんにも大学生活をのびのびと泳ぎ切ってほしい、そんな思いを込めてこのような表現で講義を終了しました。
学生のみなさん、工夫しながら大学生活を泳ぎ切ってくださいね。
世の中、工夫すればなんとかなるものです。
講演を終えて、「私は人前で話すことがけっこう好きかもしれない」と思いました。もしまた機会をいただけるなら、ぜひ挑戦してみたいです。