広島県三原市での絵本ワークショップのこと
広島県三原市での絵本ワークショップのこと
先月の後半は息子が留学しているマレーシアから戻ってすぐに広島県三原市でのとしょかんの旅、原画展でのワークショップに行きました。
としょかんの旅もだんだん回数を重ねていいると、大規模なもの、中、小、とその図書館ごとに求められているイベントの内容やボリュームなども肌感覚でわかってきました。地域によっては人口規模が多かったり少なかったりするので、求められているのがお話会のような小さなイベントだったり、それこそ大々的にやってほしい、などなんとなく打ち合わせの段階からわかるようになりました。
広島県三原市の図書館でのイベントは間違いなく「大規模なもの」でした。最初から入念な打ち合わせ、人集め、広告、それから今回はじめて図書館とつながりのある書店さんが「およいでいえにかえりたい」の書籍を販売しに来てくださったことです。
この書籍販売はとても助かって、私は販売のことをまったく気にせずワークショップや似顔絵、サインに集中することができました。
それまでの図書館では私個人が持ってきた絵本の手売りだったので、おつりのことやPayPayの入力画面のこと、領収書のことで頭がいっぱいでした。お金を直接触るのって中途半端な気持ちではできませんし、それなりに気を使います。
それを全部任せられるのはとても安心だと思いました。
Instagramのリールというショート動画で今回のワークショップの様子をまとめてみましたのでみてくださいね。三原のこどもたちもすっごくかわいくて、あっというまの2時間でした。たのしかった〜
絵本の世界観を切り取った館内装飾
各図書館すべて、絵本の世界を切り抜いて館内を装飾してくださるスタッフさんの手業にいつも感嘆するのですが、三原市の図書館もすごかったので紹介させてください。
なぎちゃんと朝顔、リュウグウのツカイ、すごいクオリティです!
原画展入り口の装飾はこんな感じ。
物語の最後のページにでてくるお風呂のなかのひらがな表もきっちり再現されてました!
↑実際のページです。「ひらがなひょう」はとくに物語には影響しない脇役のような存在なのですが、こんな小さなところまでくまなく見ていただいて、それを抜き出して表現してもらえたことに感謝の気持ちでいっぱいです。
ちなみに、韓国版「およいでいえにかえりたい」ではこの表はきっちりハングルに翻訳されていました。
うれしさはじける原画展のメッセージノート
今回三原市の図書館ではこんなものを用意してくださっていました。
こちら、原画展が終わったら送付してくださるとのことで、いまからわくわくしています。
私はSNSやネット上での発表の仕方や人集め、またレビューの獲得方法があまりうまくなくてその少なさにいつも落ち込んでいたんですね。フォロワーの数が販売部数に直接つながると思います。けれど私のフォロワーはTwitterで2000人少し、Instagramでは1500人くらいです。一般人よりは少し多いかもしれないですが、インフルエンサーには程遠い数字です。がんばってるんですけど、全然だめなんです。
こんな私を発掘してくれて、絵本まで出させてもらったのにうまく広告できずいつも出版社や編集さんに申し訳なく思っていました。
けれどとしょかんの旅ではリアルな子どもたち、スタッフさんとの交流を通して自分のつくった絵本の世界を共有でき、こういうのってネット上だけの評価じゃないんだなと体感しています。
それに私は、実際に子供たちと会ったり遊んだりすることが大好きなんだということもわかりました。
ある子供はワークショップの中でぐずって、お母さんに泣きながら文句を言っていました。わたしはその子のご機嫌をとるために、似顔絵を描いたり話しかけたり、でもなかなか機嫌はなおりません。「会場を一周してくるからその時は笑っててほしいな、ぺったんこ一緒にしたいな」と話しかけて違う子供の場所に行きました。2周めも、3周めもその子はずっと泣いています。とうとう最後までご機嫌はなおりませんでした。でもそれでいいんです。だんだん私のほうも、あの子どうしてるかな?という気持ちが会場をまわる目的にもなっていました。
ワークショップでは思いっりはしゃぐ子、泣いている子、ぐずっている子、楽しんでいる子、どんなタイプの子供も来てほしいと思います。触れ合うことで、私の次の創作につながるエネルギーをもらえているような気持ちになれます。
InstagramやTwitterではこんな交流はできないですからね。
次回は長野県阿南市、次回ワークショップは9/1の兵庫県相生市での開催になります。
みなさんにお会いするのを心から楽しみにしていますね。
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