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水面の絵、「たゆたう」と父の育児日記

水面の絵、「たゆたう」

 

年末からずーーっとデジタルで仕事をしていたので、はやく紙に描きたかったのです。

 

恥ずかしながら、デジタルで描くのが簡単すぎて、修正もできるし大きさの変更や色彩の調整などが楽すぎて、紙に描くのをめんどくさがっていました。

 

この年末どころか、紙に描くのは本当に久しぶり。絵の具もガチガチに固まっているし、筆も使い物にならなさそうなので新宿の世界堂で新たに買い揃えるところから始めました。

 

紙はケチって最初は安いものやボードに描いていましたが、やっぱりアルシュはいいなぁ。

 

アルシュにジェッソを塗るとさらにいいです。ジェッソでなくて、アクリルの白を塗るとこういう水面の絵を描くには絵の具の弾き方などが抜群にいいです。

 

このような細かい感覚のようなものが、以前はたくさんあったのに今ではもう忘れてしまっていました。

 

 

しかし人生長いですからね、ちょっと遠のいてしまっていましたが、またコツコツと紙に描く感覚を貯めていこうと思います。

 

 

こちら、水面をアルシュに描いてから、切り絵で女の子を描いています。

 

女の子は何個か描いて一番いいものを。

 

 

アクリル絵の具もいいのですが、水彩もきれいなので、肌や髪の毛は水彩で描いています。

 

このシリーズが6月の個展までに何枚か描けるといいなぁと思います。

 

 

 

 

父の育児日記に挿絵をつけています。

 

12月に急逝した父の育児日記に挿絵をつけています。

 

 

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挿絵を描いていて思うこと

 

父の育児日記を描いていて思うのは、本当に父はいつでも元気でポジティブだったなぁということ。

 

私があんまり前向きになれない内向きな性格なので、子供のちょっとしたことで悩んだり、元気がなくなったりするのだけども、父の文章からはそういうことが一切感じられない。

 

私が産まれてすぐに保育器に入ったときだってとても前向きだった。

 

そして、死ぬまでそんな感じだった。余命宣告されたときも全然落ち込んでなくて、ひょっとしたらみせなかっただけかもしれないけども、新薬が開発されるから大丈夫、とか医者のいうことは嘘ばっかりや、とかまだまだ全然大丈夫といつもいっていた。

 

父は12月の最初になくなったのだけど、歩けなくなったのはその三日前で、それまで毎日散歩にでていた。

 

地元には「ローヌ」という私の大好きなケーキ屋さんがあって、家からは少し遠いのだけども父が散歩のついでに買ってきてくれて感動したのが忘れられない。

 

小さなときから誕生日や、合格祝いや、なにかおめでたいことがあれば食べ続けているケーキ。そのケーキを食べるときはいつも家族が揃っていたのに、父はもういないなんて。。。

 

育児日記に挿絵をつけるときは、今ではもう父との会話のようになっている。

 

あのときの若くて元気な父に、短い文章に絵を描くたびに、また会えるような気がするのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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